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「ねぇ…アヤカ…。」
「んー?」
お決まりの場所、二人は屋上でお昼を食べていた。
「…すると…素っ気なくなる?」
「え?」
意味が理解できないアヤカは、眉間にしわを寄せ…そして、目をまん丸くした。
「えっっ!!!」
アヤカは紗奈の肩を掴み、
「したの!?Hっ!!」
「うわっ!声が大きい。」
紗奈は指を立てて、アヤカをなだめた。
「そうか…良かったな。龍之介…。」
「…いやいやいや…そうじゃなくて。」
「え?あぁ…素っ気ない?」
「…うーん…素っ気ないというか、避けられてる感じが…。」
「避けられてる?…まさかー…」
「うーん…ここ一週間。忙しいみたいなんだけど…なんか…変なんだよね…。」
「…そうかなー…。」
アヤカは不安げな表情を浮かべる紗奈に、微笑んで、
「龍之介が紗奈を避けるなんてあり得ないよ。」
「…う…ん。」
アヤカは紗奈の頭を優しく撫でた。
「大丈夫だよ。紗奈。…寒いし、教室に戻ろう。英語、始まるし。」
紗奈は小さく頷き、立ち上がった。
そうだよ…。
先生が、そんな人のはずかない…。
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