第二章 衝撃の事実

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しばらく茫然としていた神谷だが、徐々に落ち着きを取り戻した。 『もしも~し。大丈夫ですか?』 神谷は、倒れた人物に声をかけたが、神谷の声は薄暗い部屋の中に吸い込まれるだけだった。 (やっぱり、死んでるか。) 神谷は、倒れた人物が冷たくなっているのを手のひらで感じ取った。 さらには動いているはずの物が動いていないことも確認できた。 (とにかく警察に電話だ。) 神谷は携帯電話を再び取り出した。 (何で圏外なんだ?一体ここは何処なんだ!?) 神谷はこの状況を打破することが出来なかった。 神谷には、只目の前に倒れている人物を見ることしか出来なかった。 (それにしても、一体ここで何が起きたんだ?まさかおれも巻き込まれたのか?) ふと、神谷はあることに気がついた。 (何でおれの服を着ているんだ?) 横たわる人物の服装は、今日神谷が身に付けていた物とすべて一致していた。小物に至るまで全てがだ。 (どういうことだ?こんなことがあり得るのか!?) 神谷はひどく動揺した。 何故なら横たわる人物が身に付けられるはずがないものが、身に付けられているからだ。 (何故だ?この上着は彼女の手作りで、この世に一つしかないはずなのに!?) 神谷は、恐る恐る横たわる人物の顔を覗きこんだ。 (!?どういうことだ!?) 神谷は衝撃のあまり声を発することが出来なかった。 何故なら目の前で倒れている人物は、神谷自身だったからだ。 第二章 完
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