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「あっ…」
扉の外に立つ転校生の放つ雰囲気に私は、少し硬直してしまった。
整った顔立ちに、透き通る位の白い肌。
そして、綺麗な黒い瞳は私の心の中身を全て見透かしてるような、澄んだ瞳。
その落ち着きは本当に高校生?と感じてしまう位に、彼は落ち着いて居た。
ハッ!?…イカンイカン、私とした事が生徒に魅とれてしまうとは。
一教師として私は…。
「柳先生?…柳先生?」
「あっ…ふぁい?!」
柳は素っ頓狂な声で返事をした。
しっ…しまった~!!また自分の世界に入ってしまった。
私の悪い癖だ…アディオス!マイワールド!!
「あの~大丈夫ですか?…それでは柳先生、後はお願いしますね」
「あっ、はい…」
小田原先生は転校生を私に任せ、職員室から出て行った。
そして、仕切直し。
「えー。あっ今ッ今日から、貴方のクラス2年F組の担任の柳 美砂です。よっ…宜しくね」
柳は改めて自己紹介をし、
緊張して舌が回らない自分に後悔した。
「…宜しくお願いします」
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