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…たかがビル一つの調査の為に、真選組が俺達に仕事頼むか?
そう。銀時は調査を頼まれたが、理由は聞いていなかった。
土方が頼む位だ、何か変な物でもあるのかと腹をくくって来たのに、何もない。
それが銀時の中で謎を生んでいた。
「逆に怪しいんですけど…」
こうもやりがいがない仕事でいいのだろうかと、一瞬顔をしかめてから、目の前にある部屋のドアをガチャリと音を静かに立てて開けてみた。
中は椅子が部屋の真ん中にあるだけの殺風景な景色だった。
溜め息をついて椅子に歩み寄ると、ドカッと座った。
「一体なんでこんな事頼んだんだ…?税金泥棒の考える事はさっぱりわかんねぇなぁ…」
窓の外を見て独り言を呟いて時間を潰した。
ったく、面倒な事頼みやがって…
ジャンプを買いに行こう。ついでにイチゴ牛乳も。
ゴリラのツケで。
勝手に予定を立てて、立ち上がろうとした次の瞬間
銀時の目の前がいきなりグラリと揺らいだ。
「なんだ…?」
気のせいか?と言いつつ踏ん張って立とうとすればする程視界は揺れて、立つのが困難になった。
グラグラしたまま段々と、部屋全体から危険を察知して冷や汗がタラリと落としながら椅子から倒れ落ちた。
早く此処から出ねぇと…!!
「か…神楽ぁ!!新八ぃ!!!」
這いつくばって部屋を出ようとしながら二人の名前を叫んだ瞬間
銀時は意識を手放した
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