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なんなんだ?
夢といい、今の現状といいよぉ…
銀時は混乱しそう、というか混乱しながら頭を抱え込んだ。
此処が万事屋なら神楽がいるはずだ。だけど、神楽どころか定春も見当たらない。
…どっかに拉致られたか…?
「…いや、こんなオッサン拉致る意味がわかんねぇ…」
とにかく、シャワーでも浴びて頭を冷やそう。そうしたらマシな考えが浮かぶ…
「あ…なるほどくん。おはよう!今日もいい天気だねぇ。」
いきなり誰もいないと思っていた部屋から女の声が聞こえた。
バッと反射的に後ろを向くと、確かに女が窓のブラインドを動かして窓を開けていた。
「…あー…悪いけど、まだ営業時間じゃねぇから、帰ってくれるか?」
「え?もう11時だよ?大体なるほどくん今まで寝てたなんて、疲れてるの?」
「うっせーよ。昨日はあれだ。ちょっと飲み過ぎたからよぉ…て、なんで客にこんな事言ってんだ俺。」
「何ぶつぶつ言ってるの?;」
女は銀時の様子に変なものを感じたのか、急に顔を覗き込んで小さな悲鳴を上げて後退りした。
「な、なるほどくん!目が死んだ魚みたいだよ!?;そんなに徹夜したの!?;」
「もともとこうなんだよコノヤロー!つーか、客のくせにずかずかガキが入ってくんな!それから、なるほどくんじゃねぇから俺!なんかNHKの科学博士みたいなの腹立つし!」
朝の混乱と、いきなりいた客のせいでぶちギレながら叫ぶと、女は泣きそうな顔でジッと見てきた。
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