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「で、どっちが原因?」
「いや、俺なんだけどさ…」
やっぱり
「家で漫画読んでるときに何度か俺のこと呼んだみたいなんだけど、俺集中しすぎて全然聞こえてなくて……」
「ようするに、何度も無視しちゃったってわけ?」
「はい…」
馬鹿だこいつ…
そりゃあ美波もキレるわ
「素直に謝ったら?」
「謝って済むんなら今頃悩んでない」
気が付くと高杉はカレーを完食していた
「ですよね。カレー…おかわりする?」
「ありがとう。でももう大丈夫。」
こいつ、相当落ち込んでるな
いつもはおかわりするのに
「あれ、まだ起きてたの?」
振り向くとそこには秦がいた
「え?秦、もう仕事終わったの!?」
「もうっていうか、さすがにこの時間だし。」
秦が指さす方向に目をやると、時計は11時を示していた
「どうせ美波と喧嘩だろ?俺が話し聞いてやるから、裕菜はもう寝ていいよ?」
「でも、秦疲れてるんじゃ…」
「お前明日も学校だろ?子供は早く寝ろ!」
結局子供扱いかよ…
心配して言っただけなのに…
「あっそ…じゃあな高杉。また明日。」
滅多に高杉に挨拶することなんてないのに、子供扱いがショックだったのか、ひらひらと手を振って部屋をでた
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