1話

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「で、どっちが原因?」 「いや、俺なんだけどさ…」 やっぱり 「家で漫画読んでるときに何度か俺のこと呼んだみたいなんだけど、俺集中しすぎて全然聞こえてなくて……」 「ようするに、何度も無視しちゃったってわけ?」 「はい…」 馬鹿だこいつ… そりゃあ美波もキレるわ 「素直に謝ったら?」 「謝って済むんなら今頃悩んでない」 気が付くと高杉はカレーを完食していた 「ですよね。カレー…おかわりする?」 「ありがとう。でももう大丈夫。」 こいつ、相当落ち込んでるな いつもはおかわりするのに 「あれ、まだ起きてたの?」 振り向くとそこには秦がいた 「え?秦、もう仕事終わったの!?」 「もうっていうか、さすがにこの時間だし。」 秦が指さす方向に目をやると、時計は11時を示していた 「どうせ美波と喧嘩だろ?俺が話し聞いてやるから、裕菜はもう寝ていいよ?」 「でも、秦疲れてるんじゃ…」 「お前明日も学校だろ?子供は早く寝ろ!」 結局子供扱いかよ… 心配して言っただけなのに… 「あっそ…じゃあな高杉。また明日。」 滅多に高杉に挨拶することなんてないのに、子供扱いがショックだったのか、ひらひらと手を振って部屋をでた
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