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その後、
「はい解散~!」
という姫川の言葉を合図に、魔術師の奴らはどっかに消えていった。
俺はというと…
「おい」
「何よ?」
襟首を掴まれたまま、姫川にズルズルと引きずられていた。
「離せよガキッ…ふがッ!」
喉仏に手刀ジャストミート。
これ潰れたんじゃね?
俺…明日からテノールになるんだ…ガクッ
と言いますか、なんでしょうか このガキ。
吸血鬼の身体ってとてつもなく頑丈なわけですよ。
武器ならともかく、ガキの素手や素足で攻撃くらってダメージとかナッシングなはずですわ。
なのにこのウルトラやべぇ攻撃力はなんだ?
そうか、これが人間の男がよく言うアレか。
“男はつらいよ”か。
解る、解るよその気持ち。
女ってコワイね。
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