【血が飲めない吸血鬼】

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「魔術師じゃないで。」 「は?」 姫川はベンチに肩をかけ、足を組んで月を見上げながら呟いた。 つか態度 最悪だ。この女。 「“魔法使い”と“魔術師”の違いは解るか?」 「そら解るだろ。確かに似てるかも知れないが、似て非なるもんだ。」 姫川はこくんと頷く。 「それと同じや。 この国には様々な文化があり、色んなもんがおるんや。 魔術師、陰陽師、錬金術師、霊能力者、超能力者…他にも色々な。」 「へぇ~。あいつら魔術師とは違うのか。似てんのにな。」 じゃぁ この街を囲ってる『ケッカイ』ってのも魔術とは違うわけか。 どおりで“俺の身体をもってしても”出れねぇわけだわ。
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