【血が飲めない吸血鬼】

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こんな時に… 「……ッ!?」 視界が歪む。 血が足りねぇ。 そろそろ 身体が限界なのだ。 「なんや苦しそうやな。」 嘲笑うように姫川が俺をみる。 「うっせぇ…よ。」 日本なんか来るんじゃなかった。 何が『ウルトラやべぇ』だ。 ユッキーめ、今度 会ったら殴ってやる。 あぁ…でもダメだ。 俺、ここでくたばるわ。 「――か?」 姫川がまだ何か言ってる。 くそ。ニヤニヤしやがって このガキが。 姫川がベンチから降りて俺の前でしゃがみこむ。 「飲むか?って聞いてるんや。早う答えろや。」 ………。 「…へ?」 今 このガキなんつって… 「血ぃ、欲しいんやろ? アタシの血ぃ飲むか?」
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