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「いたぞ!こっちだ!」
バロンは早速 見つかっていた。
「ちっ、やっぱりこいつら感知系の術式をここいらに展開してやがるな。
そんな気配は微塵にも感じなかったんだけどなぁ…」
そう呟きながら、バロンが頭をボサボサと掻く。
その間にも、純白の着物に身を包んだ陰陽師たちがバロンを囲んで集まってくる。
ざっと数えて十人ちょい。
「覚悟を決めますかねぇ。」
バロンはそう言うと姿勢を低くして駆け出す準備をする。
臨戦態勢である。
「野郎ばかりで残念だが、お前らの血…啜ってやるよ!」
そしてバロンは駆け出した。
「消えた!?」
一人の陰陽師が驚きの声をあげる。
「馬鹿者!みな小結界を張れ!」
髭を胸まで伸ばしたリーダーらしき陰陽師が他の陰陽師に命令するが、既に遅し。
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