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星野家
星「只今~」
母「あら、啓介お帰りなさい。」
星「俺、深夜に出掛けるから。」
母「そう、悪い事だけはしないでね。」
星「ああ、分かってるよ。」
~~~~~~~~~
深夜11時59分
星「さて、掛けるか。」
プルルルル プルルルル ガチャ
…ザァー…イ…マ…ザァー…カ…ザァー…ラ…イ…ク…
オイオイ、本当に出たよ。逃げよう。
その時、コンコン、窓ガラスを叩く音がした。
しかしそれは有り得無いのだ。
そこは二階の窓だから。
首を窓に向ける。
日本人形が覗いていた。
星「ウワァァァ!!」
人形「ミツケタヨ」
逃げないと!!逃げないと殺される!!
階段を駆け降り、玄関の扉を開ける。
足をもつれさせながらも、必死で逃げた。
後ろから、ニガサナイという声と共に、足音がした。
振り返ると人形が追って来る。
人形「コロスコロスコロスコロスコロス」
どこから出したのか、右手に出刃包丁、左手に大鎌を持っている。
ヤケクソで石を投げつけたが、案の定弾かれた。
星「糞っ」
武器になる様なもの探していると、ゴミ捨て場に金属バットがあった。
急いでバットを掴み、人形に向かって振り下ろした。
星「ウラァァァ!!」
バキリ
バットが人形の左手に当たり、打ち砕いた。
その直後に、人形は動きを停めた。
その隙を逃さずに、人形にバットを振り下ろした。
バキャリ!!メキャメキャ!!
人形を粉々に破壊して、逃げた。
追いかけて来ると思ったからだ。
星野が去った後、人形がビデオの逆再生するように組み上がった。
人形「ケタケタケタ…アイツ…コロス!」
その目には、殺意だけが宿っていた。
ズリッ…ズリッ…
足音を立てて、人形は歩く。
殺意を抱えて。
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