魔法少女の追った夢

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 予期せぬ出会いに面喰らった俺は矢次早に。 「おー久しぶりだな。就職先、決まったんだって? おめでとう」  なんてねぎらいの言葉を朝倉に掛けていた。彼女はそれを聞いて凄く嬉しそうに、 「うん、ありがとう! 念願の夢、やっと叶ったわ! ところでさー、カケルっちの方はどうなのさ?」  なんて飛びっ切りのキラキラ、いやニヤニヤ? 笑顔で、それも昔より遥かに綺麗になった朝倉が話し掛けてくるもんだから、テンパってしまったのか。 「夢か、ああ、昔から言ってたもんなお前、魔法少女になりたいって」  なんて馬鹿な言葉を吐いてしまった。言ってしまってから後悔する。  馬鹿か俺は、そんな物、せいぜいが中学生までの夢で、この歳でそんな馬鹿な事ある筈がない。サンタクロースが本当にいると信じている人がこの世界に何人いる? それと同じだ。朝倉だってもう年頃の女の子なんだから保母さんとか幼稚園の先生とか。  自問自答を繰り返していると、昔より遥かに綺麗になった朝倉が、何か残念な返答を返してくれた。
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