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「それで、結局あいつらは何がしたくて、あんたは何なの?」
「さあな、神々の気まぐれか……なんか理由があるのかは分からない。んで、俺は何なのか……っていう問いに答えると、だ。簡単に言っちゃ奴らの殲滅を生業にしている掃除屋<スイーパー>だ」
一瞬理由のところで表情に陰がさしたような気がしたが……それより今はコイツの方が気になる。
「す、いーぱー?」
「お前も見ただろ?俺がヤツを倒すところ」
そうだ、確かにコイツはあの化け物を一撃で跡形も無く消し去った男だった。
……なんかエロ過ぎて普通に忘れてたけど。
「後は、お前みたいに空間に引きずり込まれたやつの救助、とかな」
「なんかヒーローみたいだね」
「ふっ、敬え敬え」
「そういう態度がなきゃ普通にカッコイイのに」
――言ってからしまったと思った。
こんな歩く猥褻野郎にカッコイイなんて言った日にはもれなく処女を喪失してしまいそうだ。
「なんだ?犯されねえか心配してんのか?はははっ、もうちょい胸が大きくならなきゃ悪いが勃たん」
「黙れ変態。というか思考を読むな」
「せめてCくらいにはなってくれよ」
そう言うと男は立ち上がり――
「待って待って!!まだ名前聞いてない」
「あー……ま、アスクとでも呼んでくれ。それじゃわりぃが俺は寝るぜ」
今度こそ男は立ち上がり、私のベッドの方へ――
「って、待て待て待て!!私のベッドで寝る気か!?」
「あ?ダメか?」
「ダメに決まってるでしょーが!!というか泊まる気!?」
「しゃーねーな……特別にソファで我慢してやる」
「待てこらちょっと!!ってもう寝てる!?」
のび太くん並の芸術的な早寝を披露するアスクの傍ら、コイツと二人きりじゃ本当に貞操が危ないと身を震わせる私なのであった、まる!!
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