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「そうだね」
聡子は満足したように、安心したように、ゆっくりと言葉を発して聡子の気配は消えていった。
そして光が吸い込むように私の体を連れていく。
下を見ると下駄箱が濃い青のような、緑の混ざったような色をしている。下駄箱だった何かに見られている感覚になり、何か不吉な物のように思った。
そして完全に光に包まれ、何も見えなくなっていった。
夢か…心の中で呟く。
夢から覚め、目を開けると暗がりの中うっすらと白い天井が見えた。自分の部屋ではない。私は病院の一室に寝かされていた。体は不自由で動く事が出来ず困っていると、暫らくして看護士と医師がやってきていくつか質問された。
1時間もすると母親が入ってきて3ヶ月以上眠っていた事を知らされた。
おわり
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