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自分とTはSが恐々と話す態度に思わず喉を鳴らし続きを聞いた。
S 「…そしてこの部屋の近くまで来ると、話し声が急に止んだんだ。
俺は怖くなって布団をかぶって周囲を見ないようにしていたんだけど、しばらくたつと今度は逆に静かさが怖くなって…。
思わず布団から顔を出してみたんだ。
そしたら…」
自分、T 「…そしたら」
S 「そこの窓の外に展望台で見たあの女がいたんだよ。
何か寂しそうに俺の方を見ていて、目が合ったら笑ってこう言ったんだ。
『…ミ…イ…ツ…ケ…タ…』
…って」
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