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『ふぅ…』
その二人を待つために、俺と敬は石段に腰掛けた。
夏と言えど、夜は涼しく、石段がひやり、とした。
ふと、時計を見ると、9時10分。
と、視界を遮るように二人が来た。
『よし、行くか。』
敬が立ち上がり、俺も倣って立ち上がる。
練習中は照明が点き、声を出してとても賑やかだったが、練習が終わると後の祭りの様に静寂に包まれる。
灯りは間隔が広い街灯のみ。
真っ暗ではないが、決して明るいとも言えない。
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