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家に帰ると、顔が鬼のような女が俺の視界に入った。
あ、鬼じゃない、母さんだ。
こりゃ怒ってる。
俺はばれないようにこっそりと自分の部屋がある二階に行こうとした。
やだなぁ、ちょうどいい感じにリビングのドア開いてる。
あ、目があっちゃった。
「秋広っ!! 今何時だと思ってるのっ!!」
「いや、俺は健全なる男子高校生だ。このくらい当たり前…いやいや、まだ七時半だ。アンタは俺に何を求めている?」
俺は高校生!
もっと遅い奴もいる!
朝帰りの奴もきっといる!
「秋広っ!! “アンタ”って何っ!! “アンタ”って!! お母さんでしょ!」
「俺は今立派な反抗期だ。反抗期で素直に“お母さん”なんて呼ぶ奴はいない。」
あれ?
俺随分マイペースな反抗期だな…。
まぁいいや。
母さんなんて無視して二階に上がった。
自分の部屋のドアを開けると、とてつもない熱気が俺を襲ってきた。
「っ…、あっついなぁ! ったく!」
俺は苛立ちながら窓へ向かい、勢いよく開けた。
「っ…!!」
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