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ミーンミーン…と外では蝉が鳴いていて夏がきたことを知らせている。
そう、夏が来た。
「センパーイ、暑いからカエル脱いでいいですかー?」
大きな蛙のヘルメットを被った少年は自分の隣にいる金髪の青年にそういうと青年は何かを少年に目掛けて投げつけた。
「シシシッ駄目に決まってんじゃん。」
グサッグサッ
「っで…ベル先輩、いちいちナイフ投げないで下さーい」
そういいながら蛙のヘルメットに刺さっているナイフを抜いてパキパキと折っていく。
「てんめっ…フラン!折るな!」
「あーはいはい。折らなきゃいいんでしょー」
ポポーイ
「捨てんな!」
「チッ…いちいち五月蝿いですねー、堕王子は。」
「堕王子言うな!」
当初の目的を忘れていつものように言い合いを続けるフランとベル。
いつまで続くのやらと思い間に入って止めようかと彼が悩んでいるとフランがこちらに振り返った。
「ところで、なんでミー達を読んだんですかー?」
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