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…あ。
もう一人の自分だって言うのはわかってるんだけど、笑った顔、凄いかっこいい…
「…そうか?」
「え?うん…って、勝手に人の思考を読むなよ!」
「仕方ないだろ?わかるんだから。」
「むぅー…」
「ハハハッお前、可愛いな」
いきなり、予想外の事を言われて一瞬俺は固まってしまった。
「ん?どうした?」
おーい?とか言いながらもう一人の俺が俺の目の前に手を振りかざしている。
「あ、ごめん。ちょっと驚いて…」
「そうか。…あ」
「へ?」
もう一人の俺が俺の足元を見て寂しそうな、名残惜しそうな顔をしながらポツリと呟いた。
「もう時間か…。」
「時間?」
そう聞き返しながら視線の先をたどってみると…俺の足元が透けてきていた。
「んなー!?なんで俺消えかかってんのー!?」
「多分、お前が目を覚ましかけているからだろうな。…もっと色々話したかったけど、時間がないな…。」
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