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「なんじゃこりゃ…」
すぐに部屋の違和感に気が付いた。
寝起きの俺には今のこの状況を上手くは説明出来る自信がない。
なんというか…部屋がアニメ調と言えばいいのだろうか?
内装は眠りにつく前と同じだ。
ただし俺の目にはアニメ、涼宮ハルヒの憂鬱を思わせるタッチで描かれているように見える。
いや、そのままと言ってもいい。
つまりは俺の部屋が丸ごと涼宮ハルヒの世界へと入り込んでしまったかのような状態というわけだ。
そして呆然とすること数分、やがて俺は1つの結論を出した。
これは夢なんだ。
目が覚めたと思ったら実はそのこと自体が夢でした、なんてオチは漫画やアニメじゃありふれたことじゃないか。
夢なんてものは何が起こっても不思議じゃないしな。
そう考えたら狼狽えた自分がひどく恥ずかしい。
こんな夢を見たのも寝る前に吐いたあの妄言が原因だろうか?
何にせよ楽しんでやろうじゃないか、どうせ夢なのだから。
と、自分自身のこんな楽観的すぎる性格を後になって物凄く恨むことになるとはその時の俺は微塵も考えてやしなかった。
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