9人が本棚に入れています
本棚に追加
「てか、寒っ!」
肌寒さを感じて周囲を見渡す。
原因は寝る前に電源を入れたクーラーらしい。
慌ててリモコンを掴んで電源を切る。
しかし自分でもクーラーの温度をいつ下げたのか思い出せん。
そこでなんとなく壁を見るとご丁寧にも北高の制服がハンガーに掛けられていた。
さすが夢の世界、中々面白い展開ではないだろうか。
これはどう考えても北高へ行けという神様からの命令に違いあるまい。
なんといい神様だろうか。
などと普段は信仰心皆無な俺ではあるがこの時ばかりはきちんと神様に感謝しながら制服に手を伸ばす。
ワイシャツに軽く袖を通しただけだが当然ながらサイズは俺の身体にピッタリだった。
この分だと残りも問題なさそう、だが少しばかりつまらないような気もする。
そんなことを考えながら制服をベッドに置き、部屋に置かれた箪笥を開ける。
しばらく漁ること数分、ノースリーブの赤いシャツを取り出すだろう。
夢の中じゃ校則違反もヘッタクレもないだろうさ。
などと無意味なことを考えつつ、寝間着の代役を働いていたシャツとスウェットのズボンを脱ぐ。
最初のコメントを投稿しよう!