[1]

5/5

10人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
睦月は紫姫の耳元で囁く。 「紫姫の全ては僕だけのものだよ?誰にもあげないんだから」 言い終わると、首筋を舐める。 「や…っ」 「その可愛い啼き声も僕だけのもの…」 ドサッ 紫姫は睦月に押し倒される。 睦月がどんな顔をしているか、紫姫がどんな顔をしているのか暗くて分からない。 でも、想像はつく。 「今日はここまで。続きがしたかったら、言って?いつでもしてあげるから」 そう言うと、照明をつける。 睦月は微笑んでいた。 紫姫は思わず顔を赤らめてしまった。 「じゃあ、また明日」 そう言って睦月は去って行く。 「面白い事するなぁ。睦月は」 誰かが見ていた。 そして、去り際に呟く。 「紫姫は誰にも渡さない…」 唇を吊り上げる。 紫姫を見る瞳は妖しく光っていた。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加