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睦月は紫姫の耳元で囁く。
「紫姫の全ては僕だけのものだよ?誰にもあげないんだから」
言い終わると、首筋を舐める。
「や…っ」
「その可愛い啼き声も僕だけのもの…」
ドサッ
紫姫は睦月に押し倒される。
睦月がどんな顔をしているか、紫姫がどんな顔をしているのか暗くて分からない。
でも、想像はつく。
「今日はここまで。続きがしたかったら、言って?いつでもしてあげるから」
そう言うと、照明をつける。
睦月は微笑んでいた。
紫姫は思わず顔を赤らめてしまった。
「じゃあ、また明日」
そう言って睦月は去って行く。
「面白い事するなぁ。睦月は」
誰かが見ていた。
そして、去り際に呟く。
「紫姫は誰にも渡さない…」
唇を吊り上げる。
紫姫を見る瞳は妖しく光っていた。
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