普通な日常を歩みたい少年VSトラブルメーカー達

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「……き! ……うき! ………ゆうき!」  寝ていた俺は、重い重ーい瞼を少し開き、俺の名を呼ぶ奴を視界に入れる。  ……なんだ、ただの可燃物か。  なんだろーね、この最悪な目覚めは。本当なら、俺はチャイムの音で起きるはずなのに。最っっっっっっっっ悪。 「……うるさいだまれ可燃物貴様なんぞアルプスの果てで羊に喰われて死んでしまえば良い」  とりあえず毒を吐き、可燃物を無視して眠りにつく俺。だがこの可燃物はしつこかった。  まぁ……いつもの事だけど。 「ゆ・う・き! ゆ・う・き! 悠貴ぃぃぃいいいいいい! 羊は草食ぅううぅううううぅいいいいいいい!」 「あぁあああああ! まじで黙れコンチクショウ! 俺から6300km離れろ!」  可燃物こと水千拓真(ミズチ タクマ)は、俺の耳元で俺の名前を呼びやがる。 「地球の大きさ的に不可能だぜい! つーか悠貴、次の授業技術だから技術室だぞーい」  ……なん……だと?  数学じゃなかったか? だから寝てたんだが……。  時間割を見ると、俺は技術と数学を見間違えていたようだった。  あぁチクショウ、タイムリミットは後何分だ? 「あと1分強か……!」  頭をフル覚醒させた俺の行動は早かった。  マッハ0.1mくらい。これがどのくらいの速度なのかを考える気は無いし、デタラメ感は否めないけど。  ……さておき。こんな事もあろうかと、今日の朝、取りやすいように事前に準備しておいた教科書や筆箱を引き出しから……―― 「…………ん?」  ――……んー。 .
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