普通な日常を歩みたい少年VSトラブルメーカー達

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「な……無い! 教科書と筆箱が無い!」  せっかく用意した、ある筈のものが無かった。  すると、慌てる俺を見た可燃物兼拓真は面白い事を言いやがりました。 「それならさっき俺が机をあさくりまくって技術室に持って行った!! 感謝しろよなぁ~」  アホか。 「なんで俺を起こさなかったんだこの馬鹿!!」  言いながら、急いで教室を出て走る。向かうは技術室。この中学校、馬っ鹿みたいにデカいから急がなければならない。 「ちょっ! 待ってくれよ悠貴ぃい!」  次いで、馬鹿も走ってくる。廊下は走ってはいけません、いけませんとも。……よし、理不尽なこの怒り(ぶっちゃけると寝ていた俺が悪い)をラリアットで返そう。無論拓真に。  走りながら腕を横に出すと同時に振り返り、我が二足の足を停止させた。あえて言おう、振り返っただけだ。 .
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