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 いずみの苦悶の表情と押し殺したような喘ぎ声に刺激されて、誠司は堪らず精を放って果てた。  男の性は頭の中で完結する。男の能力で女を哭かせている征服感と満足感で達するのだ。 「ありがとう」  ベッドの上で、いずみは誠司の顔に頬をすり寄せた。 「あたし、女に生まれて良かった」 「なぜ?」  誠司の息は、まだ荒い。 「だって……そんなこと言わせないでよ」 「じゃあ、いいさ。訊かないよ」 「ねえ?」 「んっ?」 「もう一回、飲まない?」  いずみは、にこやかに誘った。  つまり、体力を回復させて、もう一度、性の悦びに浸りたいと素直に要求しているのだ。セックスによる快感は男より女のほうが何倍も深い。 「いいよ。のぞむところだ。呑もうか」  誠司は起き上がり、パジャマを身に着けた。  いずみは全裸のまま、形の良い腰を誠司に見せつけるようにしてバスルームへ歩いた。
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