浮気…それはただの自己中

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凉祐は直人を殴っていた。 直人は逃げる様子も抵抗しないで、ただ殴られていた。 須之原は2人の間に入ってとめようとしていた。 須之原も少し傷をおっていた。 「……っ!」 私は泣き崩れた。 ……全て現実だ… 私はひたすらに泣き叫んだ。 直人は彩乃が好きで、 私のことなんか…… 凉祐は殴るのをやめて、こっちに近づいて来た。 そして、彩乃の胸倉をつかんだ。 「女だからって許さねぇぞ!」 殴る気…!? 「…俺の為に架耶、傷つけんなよ…」 凉祐は泣いていた。 「彩に手だすな!」 直人は凉祐に殴りかかった。 凉祐は殴り返す。 殴り合いになってしまった。 「やめて!!」 私は直人の前に立ち直人をかばった。 …直人が彩乃を好きでも私は…直人が好きだ。 直人は凉祐に殴りかかろうとする。 「…なんで、…なんで、そんなに架耶を…」 「直ちゃん、やめて!!」 彩乃は凉祐の前に立ち凉祐をかばった。 「……架耶が好きだから…好きだからに決まってんだろ!」 そういいながら凉祐は泣いていた。 彩乃もポロポロと涙をこぼした。 直人も泣いている。 私も…さっきからずっと泣いている。 …やっと現実だと…分かったのだろうか。 心が耐えきれなくなったのだろうか。
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