一年に一度の……

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胡桃ははてなマークを出して首を傾げた。ひとみは雑誌に再び視線を戻しながら時折、微笑している。 「胡桃ちゃん。」 教室の廊下から同級生に呼ばれる。胡桃は「はーい」と返事をしながら廊下に行った。 「胡桃ちゃんに用があるってこの人が……」 同級生の隣にいる人を見て、胡桃は顔を歪ませた。 「高橋さん。」 すらりと背の高い女性が胡桃を見る。 「もうお話する事はありません。」 女子生徒の顔を見ずに話す胡桃。 「もう一度考え直してみない? 私、貴方の技術を高く評価してるのよ。」
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