プロローグ

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じめじめとした六月の終わり。 商店街は今日も賑やかだった。 この近くには大型のデパートが無く、あるとしても車で20分から30分程度かかる所にあった。 都会と違って、普段からここの商店街はお客もちらほらいる。 その中に、一つの小さなアンティークショップがあった。 「……綺麗……。」 高橋胡桃(タカハシ クルミ)は眼を輝かせていた。 休みに来ると、数人の客がいるが平日の夕方はほとんど客は来ない。店内にいるのは、胡桃と店長の70代の老人だった。
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