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「親父は、有名な作家だけに日本だけじゃなくて海外にも飛ぶ。親父は向こうにも家を持ってるんだ。別宅って言うのかな。なかなかこの家には戻らない。
誕生日の時は、手紙やメールなんだよな。」
「……頼人……
ずっと一人で誕生日を過ごしてたの……?」
「ああ。少なくとも中学から今日までは一人で過ごしてたかな。立川警部がなんだかんだでプレゼントを送ってくれるけど。」
「……。」
胡桃は俯いた。
そして、ずっと今まで聞こうか迷っていた事を口にする。
「……ねえ……頼人の……
……お母さん……は?」
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