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「よかったら、この森を上から見渡してみるかい?」
唐突なフーギーシードの提案に、ユキは眼を輝かせる。
「見たい! ヘリコプターかなんか有るの?」
「いや、そんなの地獄には無いよ」
ユキは不思議そうに、「じゃあどうやって? 山にでも登るワケ?」
と訪ねるが、巨人は首を横に振る。
そして事も無げに、とんでもない事を言った。
「君が僕の肩に乗って、僕が上まで伸びるんだよ」
そう言うと、フーギーシードは長い体を折り曲げるように屈んだ。
「うわっ! キモい!」
思わず叫んで、後ずさるユキ。無理は無いが…。
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