627人が本棚に入れています
本棚に追加
「まず自己紹介からしようか」
目の前の男はそう言った。
深緑色をしたローブで体を覆った男。目深に被ったフードと、顔を覆う様に伸びた金の長髪により、表情を伺い知る事は出来ない。
(…コスプレ? いや、それより、でかっ!)
驚きと共に、警戒心が少女の心に沸き上がった。
少女は座ったまま男を見上げている形だが、それを差し引いても異常な程に、男の身長は高かった。
恐らく、少女が立ち上がったとしても男の身長の半分くらいではないだろうか。
巨人は少女の驚きを余所に、自己紹介を始めた。淡々と。
最初のコメントを投稿しよう!