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「名前はフーギーシード、腐樹種、とか、昔は忌み樹の種、とか呼ばれていた時もある、けど、出来ればフーギーシードって呼んでほしいな、フーギーでもいいよ、さて君の番だ、どうぞ?」
フーギーシードと名乗った男は一息に言ってのけた。
肺の大きさも、身長に比例しているのだろうか等と、少女は頭の片隅で考えた。
少女は混乱していた。
見覚えの無い森、自己紹介を終えた巨人、…ようこそ地獄へ?
「…こ」
混乱の中で、それでも少女は言葉を絞りだそうとする。
「コ?」
巨人――フーギーシードが聞き返してくる。
「…こ…ここは、どこ…? 私はどうなったの?」
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