同じ罪状、違う反応

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「…あ……、あ?」 醒めたばかりの男の眼に、溢れんばかりの木漏れ日が飛び込んだ。 「…?」 しばらくの間眩しげに眼を細めていた男だったが、 「……うおぉっ!?」 軽い雄叫びと共に、その身体を勢いよく起こした。 (な、なんだここ…! 天国!? 天国来ちゃった!?) 男を取り巻いているのは柔らかな日射しと青々とした森。 男はそれを好意的に解釈した。自らの行いも省みずに。 男の周囲には四人の男女が倒れている。 「お…おい! 皆起きろ! 死んでる場合じゃねーぞ!」 男は大声を張り上げた。
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