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「シホさんの書き込みを見て…だよ。詳しい詮索は無しじゃなかったっけ?」
不快だ、という顔を隠そうともしないミコト。
しかしヨシミツはそれを気にした様子は無い。
ヨシミツの眼はミコトに向かっていたが、ミコトの眼を見ない。
「いいじゃんかよー、もう死んじまったんだし」
あくまでヘラヘラとした態度に、ミコトは軽い吐き気を覚える。
「…じゃああんたは? 自殺した理由、言ってみなよ…」
ミコトは別に、ヨシミツの自殺した理由を知りたい訳ではなかった。
しかし、ヨシミツはそれにあっさり応える。
「俺? ちょっと人殺しちゃってさー。なんか面倒臭くなって、死んじゃえばいいかなー、とか? うん」
余りにもあっけらかんとした答えに、ミコトはそれを嘘だと判断する。
どこか薄ら寒い物を感じながらも、
「あっそ…」
とだけ返した。
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