627人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺ってさ、つまらないのが駄目なんだよね。なんか楽しい事してなきゃ無理、やだ。刑務所なんて絶対無理だね無理無理」
ミコトの返答を待たずにまくし立てる。
「話変わるけどさあ、さっきミコト、皆と居るときに携帯がどうこう言ってたじゃん」
「……?」
「あの時あれっ、て思ったんだ。なんで携帯なんか持ってんのかなーって」
「……」
「すぐに気付いたよ、もしかしたら死んだ時に身に付けてた物はそのままなのかなって」
ヨシミツが上着の内ポケットに手を入れ、何かを取り出した。
「やっぱりあった」
おもちゃを手にした子供の様にはしゃぐヨシミツ。
その右手には、一丁の小ぶりな拳銃が握られていた。
――――――――――――――
最初のコメントを投稿しよう!