第一章 「果実荘の住人達」

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 昼。 無事講義を聞き、僕は外を歩いていた。 とりあえず大学を歩いて見ることにした。 さっき売店で買ったピーチパイを食べながら。 桃が甘くて美味い。 ピーチパイにした理由は、美樹さんのイメージだ。 服がピンクだったし、せっかくだからと選んだ。 別に変態ではない。 本音を言うならピーチパイを買うお金しか無かった。 でも美樹さんのイメージ果実は桃だと言うのは、僕の中では真実である。  ピーチパイを食べ終えた僕は、第二棟の前に来ていた。 僕は一度、近くにあったベンチに座る。 そして行き交う人々を見る。 この大学、女子のレベルが高い気がする。 ほとんどの女子が可愛い。 それに負けじと男子。 こちらも格好良い方の男子が少ないわけではない。 この大学、欲張りな神様か幽霊がいるのか? そう思い、空を見上げようと首を上にあげた。 が、空を見る前に僕は首をストップさせた。 「ん…」 見る限り、周りとはまた違うオーラの女子がいた。 ベランダで空を見上げる女子。髪はショートでボーイッシュな感じだが、顔が整ってる方だから長髪なら別のオーラに変わるのは間違いない。 おまけに一本だけ地球の重力を無視したくせ毛がある。 そんな子に、僕は何故か目を奪われた。 あっちは僕に気づいていない。 空をじっくり見つめている。 僕はもう一度、彼女の顔を見て、ベンチから立ち上がった。 そして、その場を後にした。
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