553人が本棚に入れています
本棚に追加
昼。
無事講義を聞き、僕は外を歩いていた。
とりあえず大学を歩いて見ることにした。
さっき売店で買ったピーチパイを食べながら。
桃が甘くて美味い。
ピーチパイにした理由は、美樹さんのイメージだ。
服がピンクだったし、せっかくだからと選んだ。
別に変態ではない。
本音を言うならピーチパイを買うお金しか無かった。
でも美樹さんのイメージ果実は桃だと言うのは、僕の中では真実である。
ピーチパイを食べ終えた僕は、第二棟の前に来ていた。
僕は一度、近くにあったベンチに座る。
そして行き交う人々を見る。
この大学、女子のレベルが高い気がする。
ほとんどの女子が可愛い。
それに負けじと男子。
こちらも格好良い方の男子が少ないわけではない。
この大学、欲張りな神様か幽霊がいるのか?
そう思い、空を見上げようと首を上にあげた。
が、空を見る前に僕は首をストップさせた。
「ん…」
見る限り、周りとはまた違うオーラの女子がいた。
ベランダで空を見上げる女子。髪はショートでボーイッシュな感じだが、顔が整ってる方だから長髪なら別のオーラに変わるのは間違いない。
おまけに一本だけ地球の重力を無視したくせ毛がある。
そんな子に、僕は何故か目を奪われた。
あっちは僕に気づいていない。
空をじっくり見つめている。
僕はもう一度、彼女の顔を見て、ベンチから立ち上がった。
そして、その場を後にした。
最初のコメントを投稿しよう!