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一週間後…
隊長が基地に帰還するとの知らせを聞いたシェーファー司令とヒルダ、ホフマンが格納庫前で出迎えの為に並んでいると…
デルタ翼にカナードを付けた単発機が四機アプローチしてきた。
「あれは…グリペン!?」
隊長から隊内電話で新型機をフェリーして来る…とは聞いていたがこんな辺境の分遣基地にJAS39が配備されるとは…
と、ここまで考えたとき例の「滅多に喋らないホフマン」が
「2機は隊長とヴィクター中尉でしょうが…あと2機はだれかな?」の声にはっとなった。
(誰かが降りないとならないのかしら…?)「嫌よ!!…私は隊長の第2小隊長は絶対に譲らない!」
「…何を言ってるんだ?君は?」
シェーファーに言われて声が大きすぎたことに気付いて赤面したヒルダをよそに
着陸、タキシングを終えた四機のグリペンがハンガー前に並べられた。
「ハンス・フォークナー少佐及びヴィクター・クラフト中尉、「空軍調査隊」ミレット中佐、カタヤマ少佐をお連れして只今帰還しました!」
シェーファー司令に敬礼して報告をした。
…さすがに「オーシア軍情報部」と紹介するわけにも行かず、二人にはベルカ空軍調査隊としてアンダーカバーしてもらう手筈に決めていた。
無論、基地の責任者であるシェーファーは事前にその話を聞いており「マイスター少将からお話は伺っております、できうる限りの支援をお約束しましょう」
と、握手した。
そしてハンスに振り向くと「飛行隊長、今日は親睦会として飲酒を許可します、出張、ご苦労様でした」と言った。
…いつも許可されなくても飲んでるのを容認(どころか一緒に飲んでる)してるのに…
とヒルダは思った。
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