ミラノ・Ⅳ

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正直な所、A子は、かなり苛ついていた。 B子に、何度電話しても出ないからだ。 A子 (寝坊にしても、程が過ぎるわ!) A子は苛々しながら、C子に電話した。 A子 「もしもし、どう?」 C子 「駄目、出ない…」 どうやら、C子からの電話にも、B子の反応は無い様子だ。 A子 「何やってるんだろう!」 電話口からも、A子の苛々が伝わって来た。 C子 「寝てる…にしても、寝坊し過ぎだよね」 A子 「本当に!」 C子 「部屋に、行ってみる?」 A子 「そうね!」 A子は、意気込んだ。 と、その時部屋の電話が鳴った。 A子 「あ、ちょっと待って」 C子 「どうしたの?」 A子 「部屋の電話が鳴ってる…一端切るから」 C子 「解った」 A子は、携帯を切ると部屋の電話に出た。 A子 「もしもし…」 B子 「あ、私」 A子 「B子!何やってるの?何でフロント?」 A子の勢いに、B子はビックリした。 B子 「携帯、部屋に置いて来ちゃったから、フロントの電話から…」 A子 「何で、フロント?」 B子 「お客さんが、来てて会って話してたの…」 A子 「お客?」 B子 「うん、連絡遅れてごめん」 A子 「お客って、誰?」 B子 「会えば解るよ」 A子 「…」 A子の勢いは、既に無くなっていた。 B子 「兎に角、お腹空いたし…外に行くから、2人共支度してロビーに来て」 A子 「え、ちょっと…」 B子 「あ、2人はもう朝食済ませた?」 A子 「未だだけど…」 B子 「良かった、じゃあ…為るべく早くね」 A子 「あ…」 A子が、何か言い掛けたが、B子は電話を切った。 響子 「大丈夫ですか?」 B子 「大丈夫、大丈夫。私も急いで支度して来ますね」 響子 「じゃあ、待ってます」 B子は、急いで部屋へと戻った。
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