手がかり

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響子が、眠りに就いて少し経ってから、部屋の電話が鳴った。 響子が眠気眼で、電話に出るとフロントからで、どうやらA子とC子が来ているらしい… 響子 (何だろう…) 響子は、電話を切ると着替えて、フロントへ向かった。 フロントへ行くと、ロビーにA子とC子が座っている。 このホテルは、A子達のホテルの様に豪華では無いが、フロント脇にロビーが有る。 古い造りで、調度品等は中世の面影が有る。 響子は、2人に近付いた。 響子 「お待たせしました」 その声に2人は、ハッとして、顔を上げた。 A子 「いえ…こちらこそ、夜分遅くにすみません」 響子 「大丈夫ですよ…でも、何故此処が?」 A子 「B子に聞いたので…」 (そう言えば…昼間、B子と話している時に、ホテルの話もしたなぁ…) 響子は、昼間の会話を思い出していた。 C子 「私達、明日経つんです」 響子 「え?」 A子 「また、フライトなんですよ」 響子 「そうですか…」 A子 「それで、やはり経つ前に話しておこうと、思って…」 響子 「話?」 A子 「渋谷智子さんの事です」 響子 (やっぱり、何か知ってるのか…) 「お聞かせ下さい」 C子 「その前に、この話は本来社内でもタブーなので、橘さんと渋谷さんの関係を、教えて下さい」 響子は、少し躊躇ったが…ハッキリ答えた。 響子 「友人です」
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