プロローグ

5/5
前へ
/64ページ
次へ
里緒は、帰宅した後シャワーを浴びてから、旅行支度の確認をした。 と、言っても荷物は少ない。 里緒は、いつも荷物は少なめで旅行へ行く。 足りない物が有れば、現地で調達すればいい… と言うのが、里緒のスタイルだ。 今回も、小さめのトランクとショルダーバッグ… と言う内容だった。 里緒はふと、パスポートに目を落とし苦笑した。 里緒 「我ながら酷い写真…」 「それに…汚い字…」 里緒は、パスポートを取得する時に、何度もサインを書き直したが… 結局、いまいち納得出来ないサインになってしまったのだ。 里緒 「ま、元々字は下手だから、仕方ないか…」 里緒は、パスポートに書かれたサインを見て溜め息を吐いた。 『橘 響子(たちばな きょうこ)』 里緒の本名だ。 『里緒』 は、所謂源氏名。 響子 「だいたい、画数が多過ぎるのよね…」 ポツリと呟いた後、響子は眠りに就いた。
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加