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C子
「ねぇ、橘さん大丈夫かな?」
A子
「解らないけど…彼女は、何か強いモノを感じたから…」
C子
「うん…」
2人は、既に次のフライトで航空機の中だった。
A子
「何れにせよ、後は祈るしかないよ…さ、仕事仕事!」
C子
「そうだよね…」
2人は、寝不足気味だったが、ベテランの客室乗務員…テキパキと、仕事をこなした。
でも、心の奥に何か引っ掛かりが有るのは、お互い解っていた。
A子
(今回は、不思議な事だらけだったなぁ…)
B子
「どうしたの?」
A子
「え、何でもないよ」
B子
「それならいいけど…」
B子は、鼻歌混じりに機内食の準備をしていた。
A子
(相変わらず、呑気ね)
フライトは、順調に進んで行った。
響子が、ウトウトしていると、部屋のドアをノックする音が聞こえた。
少し気怠そうにドアを開けると、ルームサービスだった。
さっき迄は、食べる気満々だったが…
いざ、食事を目の前にすると、食欲が無くなって去った。
それでも、ゆっくりと少しずつ口へ運ぶ。
響子
(何せ、今日は体力勝負だから、食べないと…)
珍しく、半分近く食べてから、考えた。
響子
(警察に行った方がいいのか?それとも、自分1人で…?)
普通ならば、先ず警察に行った方が良いのだろうが…
こんな、非現実的な話をしても、相手にされない可能性が高い。
響子
(やっぱり、先ずは1人で行ってみよう)
響子は、食事を残したまま支度を始めた。
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