751人が本棚に入れています
本棚に追加
/92ページ
私が<完璧女>
と言われていたのは、
今は昔の話。
今は、見ての通り
くしで溶かしていないいい匂いのするボサボサの黒髪、
メイクのしていない顔、
あ、肌の荒れはないっスよ。
今時の女子高生とは思えない
ボロTに、スウェット。
まぁ、学校は通っていないけど。
「遅れやしたぁッッッ!」
五分くらい走って
着いた場所は、
建築途中の工事現場。
はい、そうです。
私は工事現場で、肉体労働をやっているんですよ。
つらい?
つらくないよーん。
こういうのはね、慣れなんだよ。
わかる?
もう、ここの工場長とは
長年のお付き合いなんだよねぇ。
あ、そういう付き合いじゃないからねっ
それに私は‥
工場長「おぉ、今日もだいぶ遅刻してきたのぉ。翼、おはよう。」
男1「はは、ようやく来たか」
男2「翼ちゃんがおらんと、なんか朝って感じがしないからなぁ」
私はここにいる工場長、工場にいるおじさん達が大好きなのだ。
気立てなく、優しく接してくれるみんなが、大好きなのだ。
最初のコメントを投稿しよう!