第一章

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靴箱を開けるとー …まただ。 大量のゴミ。 そう。私、山下栞は、 いじめられてる。 "部長に 色目使うんじゃないわよ!!" くだらない女の嫉妬から 始まったいじめ。 『あら~ 今日も大変ねぇ~栞さん』 出た。 いじめの主犯格。 『…アハハ。そうですね~』 私がそう答えると 主犯格の顔が歪んだ。 『まだ足りないようね。』 そう耳元で 囁いて去っていった。 私はゴミを処分し、 デスクへ向かう。 『おっ!!しぃ!!おはよっ』 『おはようございます。』 私に挨拶をしてきたのは、 部長。 『しぃ~ 同級生なのに冷たいぞー(T_T)』 『あなたのその態度で私は、どんなにツラいか…』 『へっ?なんか言ったか?』 『何でもないですっ!!』 私はそそくさと デスクへ向かった。 部長…ううん。 同級生の橘 佑暢。 "ゆうの"って呼びにくいから 同級生は"ゆの"って呼ぶ。 私とゆのは、 大学の同級生だった。 ゆのは、橘財閥の息子で 私はその橘財閥で働いている。 で…私のいじめの原因の 大元凶。 ゆのは、俗にいうイケメンだ。 それに財閥の息子でもあるし、 勉強もかなりできる。 モテないハズがない。 で、同級生の私が 馴れ馴れしく話してるのが 社員には気に入らないらしい。 『はいっ!栞さんっ!!』 そう言ってデスクに 置かれたのは、 大量の資料。 『はっ?』 『あのね~この資料~間違えちゃって~』 …出た。 コイツ…私に… 『部長に言えないから~かわりに栞さんから言ってもらえない?』 これは、 この資料のミスは 私がしました。 と、ゆのに言うようなものだ。 『…なんで私が?』 そう言うと彼女は、 私の足をヒールで踏みながら 耳元で囁いた。 『アンタ…生意気なこと言ってると、明日からどうなるか分かってんでしょうね?』 …あー めんどくさっ。 別にアンタ達にいじめられようが気にしないんだけどー ヒール痛いんだよね。 『わかりました。』 『ありがと~栞さ~ん』 私の一言でヒールが 離れた。
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