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靴箱を開けるとー
…まただ。
大量のゴミ。
そう。私、山下栞は、
いじめられてる。
"部長に
色目使うんじゃないわよ!!"
くだらない女の嫉妬から
始まったいじめ。
『あら~
今日も大変ねぇ~栞さん』
出た。
いじめの主犯格。
『…アハハ。そうですね~』
私がそう答えると
主犯格の顔が歪んだ。
『まだ足りないようね。』
そう耳元で
囁いて去っていった。
私はゴミを処分し、
デスクへ向かう。
『おっ!!しぃ!!おはよっ』
『おはようございます。』
私に挨拶をしてきたのは、
部長。
『しぃ~
同級生なのに冷たいぞー(T_T)』
『あなたのその態度で私は、どんなにツラいか…』
『へっ?なんか言ったか?』
『何でもないですっ!!』
私はそそくさと
デスクへ向かった。
部長…ううん。
同級生の橘 佑暢。
"ゆうの"って呼びにくいから
同級生は"ゆの"って呼ぶ。
私とゆのは、
大学の同級生だった。
ゆのは、橘財閥の息子で
私はその橘財閥で働いている。
で…私のいじめの原因の
大元凶。
ゆのは、俗にいうイケメンだ。
それに財閥の息子でもあるし、
勉強もかなりできる。
モテないハズがない。
で、同級生の私が
馴れ馴れしく話してるのが
社員には気に入らないらしい。
『はいっ!栞さんっ!!』
そう言ってデスクに
置かれたのは、
大量の資料。
『はっ?』
『あのね~この資料~間違えちゃって~』
…出た。
コイツ…私に…
『部長に言えないから~かわりに栞さんから言ってもらえない?』
これは、
この資料のミスは
私がしました。
と、ゆのに言うようなものだ。
『…なんで私が?』
そう言うと彼女は、
私の足をヒールで踏みながら
耳元で囁いた。
『アンタ…生意気なこと言ってると、明日からどうなるか分かってんでしょうね?』
…あー
めんどくさっ。
別にアンタ達にいじめられようが気にしないんだけどー
ヒール痛いんだよね。
『わかりました。』
『ありがと~栞さ~ん』
私の一言でヒールが
離れた。
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