第3話

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兄さん方と 飲みたかった わけやない.... そんな事言うたら 兄さん方に 怒られるんが 百も承知やけど ただ...なんか 知らんけど 兄さん方に愛想 振りまく井上さんを 一人になんか したくなかった... 君を好きやと 気付くのに 時間なんか かからんかった でも、君に好きやと 伝えるのに 時間どころか 勇気すらも 出えへんかった... なあ、井上さん もしも、もしも僕が 井上さんを好きやと 言うたら きっと井上さんは 目を細めて 笑いながら、 「何、こんな時に 冗談言うねん」って 言うだけやろうな、、、、 気付かなければ 良かった…… 僕が井上さんを 好きやという事も そんな感情が あったという事 じたいも全て 気付かなければ きっと、ずっと 井上さんの隣で 自分の気持ちに 気付かんかった あの頃みたいに、 笑っておられたかも しれへんのに、、、
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