第1話

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楽屋─── あれから僕と池田は 収録を終えて 楽屋へと戻ってきた。 「今日の収録、 楽しかったな(笑)」 池田が笑いながら 僕に話しかけてきた。 「うん、(笑)」 だから僕も池田に 笑顔で応えた。 「あ、俺もう行かなきゃ」 「え?行くって 池田どこ行くの?」 「今日彼女と会う 約束してるって 村上に言ったろ?」 「あ…そうだった」 「じゃあ、また明日」 「うん、、、バイバイ」 バタンと、ドアが閉まって さっきまで僕と 一緒にいた池田は 彼女に会うため 帰っていった。 「行かないで」なんて そんな言葉が 言えたらいいのに、、、 でも言った所で きっと池田を 困らせちゃうだけ 池田の困る顔なんか 見たくない…… 結局、どんなに 池田と一緒にいたって 彼女なんかに かなうわけないんだ
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