872人が本棚に入れています
本棚に追加
/116ページ
くすくす笑うと、奴があたしの髪を優しく撫でる。その熱い視線の意味。気づいていないわけじゃないの。
「やっぱり、未来は今日も可愛いね」
「…そればっかり。変わらないね。あんたは」
歯の浮くような台詞。あの頃より、格段に似合うようになった。
ドキドキもする。
だけど、どうしてだか、それ以上の感情には繋がってくれない。
「変わらないよ、そりゃあ」
「…晴紀」
「…何?」
「…なんでもない」
最初のコメントを投稿しよう!