5=悪魔と七夕

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うわ…!!! なに、あの微笑み!!! いつもは、腹黒い笑みしか見せないくせに、あんなの見せられたら、ドキッ!てするじゃ…ん…って!! ドキッ!てなによ?! ドキッて!!! これは、熱が高い為にする動悸よ!動悸!! 柚希が一人焦る中、毛利は先程の笑顔はどこへやら、前を真っ直ぐに見ながら、少し低めの声で柚希へと問い掛ける。 「ところで、先程病院の玄関でお会いした学生君とは、親しくなって長いんですか?」 ん?若干声低い?? 機嫌悪い?? 柚希は毛利の声の低さに気付きながらも、深くは考えずに、答える。 『え……と、確か、晴君が中学生の時からだから、5年の付き合いですかね…』 柚希は熱が高い為、普段よりのんびりとゆっくり答える。 『晴君は…出会った頃は私の方が背が高かったのに、いつの間にか、抜かされちゃって、知らぬ間に、大人びてました…なんか、寂しい感じがしますよねー…』
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