5=悪魔と七夕

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「あれで上手く嘘ついたつもりかしら」 「いや、あれは、上手くいったと思って去って行ったとおもうよ」 「ほら、誠が来るから柚が遠慮しちゃったじゃない」 「いや、でもどうしても真由子の浴衣姿見たかったし、我慢できなかったんだよ」 「もう!!」 と口では言いながらも、少し耳を赤くしながら照れる真由子を見て、誠は可愛くてたまらないといった感じで真由子を 見下ろしていた。 二人を置いて行った柚希は、さて、これからどうしよう。と考えながら歩く。 真由子と一緒に見る予定だった場所には、あのカップルがいるだろうし、私はどこでみるかなー。 カラコロと下駄の音をさせながら、花火を見る場所を探す。 ボケーっと歩いていると、後ろから肩をポンとたたかれて、柚希は振り返った。
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