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振り返った先には、見事に浴衣を着こなした毛利が立っていた。
「竹下さん。矢野さんはどうしたんですか?」
『部長。お疲れ様です。真由子に用事ですか?真由子は、急遽彼氏さんが真由子の色っぽい浴衣姿を見に、仕事を切り上げて
来て、二人でラブラブしながら、どこかで花火を見ていると思います』
「竹下さん。そんなに詳しい説明はいりません。あなたの説明を聞いてると、なぜか竹下さんがおっさんに見えて来ます」
『え?そうですか?部長に如何に真由子が色っぽかったか教えてあげようかと思って』
「その情報はいりません。私は彼氏持ちに興味はありませんので」
『部長!真由子の浴衣姿に興味がないなんで大丈夫ですか!?男として!!』
真由子の色気が通用しないなんて、人として大丈夫?!てか、男として機能してる?!
思わずといった感じで柚希の口から放たれた言葉に、毛利は青筋をたてながら、
「あなたに男として大丈夫かと心配される日が来るとは思いませんでした。
では、私が男として十分機能しているという事をあなたに知ってもらう為に、場所を移動しましょうか」
そう言うと、毛利は柚希の腕をガシッと掴むと、どこかへと移動し始めた。
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