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柚希は毛利がいる窓へと近づくと、窓から外を見る。
そこからは、下の方に海が見えて、正面より少し上に今上がったばかりの花火が見えた。
『わぁ、綺麗・・・』
柚希は言葉もなく花火に見入る。
そんな花火に見入っている柚希の後ろに毛利は回り込み、柚希を自分の腕に閉じ込めるかのように窓へと両手を置く。
自分のすぐ側に毛利の腕があり、背中に感じる温もりが自分以外のものである事に柚希は緊張する。
う、わ・・・。ちょっとこれは、、、距離近すぎじゃないですかね?!
ここ何ヶ月間か、近づく機会はあったが、ここまで露骨な感じではなかった。
それでも、何かと毛利と接近する機会の多かった柚希は、少なからず毛利を意識する事もあった。
だが、普段仕事で接しているせいか、やっぱり気のせいだよね。で柚希は済ませてきていた。
だが、今の状況では、気のせいだよね。で済まされる状況ではないし、やっぱりこれは、少なからず好意を持たれていると
意識しても良いような状況である。
ちょっと、これはどうしたらいいんだろう。
柚希は、自分の心拍数が物凄い事になっている事に気づきつつもどうしたら良いかわからず固まっていた。
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